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のれんビニールカーテン一覧|用途別おすすめ商品の選び方

製品豆知識2024/09/13

のれん式ビニールカーテンは工場や倉庫の出入口から開閉の手間なく通行が可能な商品です。間仕切り用途や節電対策、防虫対策など業務用おすすめシートを用途別に比較し解説します。

1.のれんビニールカーテンとは

1-1.特長と導入効果

①モノや人の出入りがスムーズ

のれんビニールカーテンは1枚物のビニールカーテンと比較して、開閉の手間がなくフォークリフトが通る搬入口や、人や台車などの出入口に設置してもスムーズに通り抜けができます。生地の透明度も高いことから、視認性に優れ安全に通行することができます。

②冷暖房効率が向上する(節電、電気代削減)

開閉の手間が不要なことから出入口の冷暖房効率向上に最適です。開閉する手間が増えると作業などで往来する度に室内の冷気が逃げたり、屋外から暖気が侵入する頻度が増え空調効率が下がる原因となるため、掻き分けて出入りすることができるのれんタイプは空調効率が向上し、省エネになり節電対策にも効果的です。

③ビニールカーテンの交換費用が安い

工場や倉庫などの現場環境によっては使用するビニールシートが破れたり、汚れたりする場合があります。のれん状のシートを吊り金具で吊り下げているシンプルな設置方法なので、破損や汚れ箇所のビニールシート1枚だけを簡単に交換することができ、コストパフォーマンスの良いビニールカーテンとなります。ビニールカーテンの交換についてのカタログはこちらもご覧ください。

 

1-2.生地(ビニールシート)

①生地の種類

のれんビニールカーテンの専用シートはフラットタイプとリブ付きタイプ、マグネット付きタイプの3タイプがあります。

生地の種類 生地の特長
マグネット付タイプ シート両端にマグネットを付けることでシート同士が連結されます。通り抜けには影響なく、通過後は自然と隙間なく閉じます。
フラットタイプ 突起がないため、ラインタイプと比較して気密性に優れており防塵対策や防風対策に効果的です。
リブ付きタイプ 凹凸のラインがあり湿気などでシート同士がくっつかず、フラットタイプと比較しスムーズに通行可能です。またリフト等の通過時の摩擦による擦り傷の発生が減り、透明性が長持ちします。

②生地の幅

生地の種類 生地の幅
マグネット付きタイプ 1枚の生地の幅は220mm幅と300mm幅、400mm幅の3種類があります。

フラットタイプとリブ付きタイプ

1枚の生地の幅は100mm幅と200mm幅、300mm幅の3種類があります。
間口が広いフォークリフトなどの車両が通る搬入口などにのれんビニールカーテンを取り付ける場合は300mm幅の生地を、逆に人や台車などが行き来する間口の狭い出入口などには200mm幅の生地が適しています。

 

③生地の厚み

生地の種類 生地の厚み
マグネット付きタイプ 生地の厚みは1.5mmと2.0mmの2種類があります。
フラットタイプとリブ付きタイプ 生地の厚みは2mmと3mmの2種類の厚みがあります。2mm厚は生地の厚みが薄いため、3mm厚の生地と比較して重量は軽く、通り抜けがしやすい仕様です。逆に3mm厚は重みと厚みがあるため、風が強い屋外での使用や防音、遮音用途での使用に適しています。

 

④ラップ幅

のれん状のシートに隙間ができないような重なりをラップと呼び、完全ラップ、部分ラップ、ラップなしの3種類があります。

ラップの種類 ラップの特長
完全ラップ(100%ラップ) 100%ラップはビニールシート同士が完全に重なり合う仕様です。密閉性に優れているメリットがあるため冷暖房効率化の効果や遮音性が高く、防風対策用途としても使用されます。その反面デメリットは部分ラップやラップなしと比較して、台車やフォークリフトでの通り抜けがしにくくなります。
部分ラップ
(1/2ラップ、2/3ラップ、1/3ラップ)
※2/3ラップ=66%ラップ、
1/3ラップ=33%ラップ
部分ラップはビニールシート同士が一部重なり合う仕様です。完全ラップと比較して通り抜けがしやすくなります。また生地の使用量が少なくなるため重量も軽くなり金額も安くなります。その反面、完全ラップと比較すると密閉性が低くなります。
ラップなし ビニールシート同士の重なりがない仕様です。部分ラップや完全ラップと比較して通り抜け時の抵抗が最も少なく一番スムーズに通り抜けが可能ですが、生地と生地の間に少し隙間が発生します。
マグネット連結 重なりがなく、シートの両端についているマグネットでビニールシート同士が連結される仕様です。通り抜けた後は自然と隙間なく閉じます。

 

1-3.専用金具

のれんタイプには専用の金具があります。専用フレームを下地に取り付け、専用吊り金具をセットしたビニールを吊るすだけという、シンプルな取付方法です。

①フレーム

フレームはハンガーを取り付けたシートを吊り下げるための金具です。取付方法は壁や天井にフレームを直接固定する固定式と、フレームをレールに沿って移動させることができる開閉移動式の2つの方法があります。

取付方法 取付方法の特長
マグネット付きタイプ 固定式 天井や壁にレールを直接取り付け、ビニールシートを吊り下げる方法です。
フラットタイプとリブ付きタイプ 固定式 天井や壁にレールを直接取り付け、ビニールシートを吊り下げる方法です。フォークリフトに乗ったままでも通り抜けが可能です。出入りがスムーズで、人や物の行き来の頻度が高い場所への利用に最適です。
開閉移動式 カーテンレールにフレームごと吊ることで、横引きに開閉できる仕組みです。

②フレームの長さ

生地の種類 取付方法 フレームの長さ
マグネット付きタイプ 固定式 フレームの長さは1mと1.5mです。
フラットタイプとリブ付きタイプ 固定式 フレームの長さは1mと2mです。
開閉移動式 フレームの長さは1mと2mでレールは2mになります。

③ハンガー

ハンガーはビニールシートに取り付けてフレームに吊り下げるための金具です。

 

④金具の材質

生地の種類 金具の材質
マグネット付きタイプ 金具の材質はアルミです。
フラットタイプとリブ付きタイプ フレームとハンガーともに金具の材質はステンレスとスチールの2種類があります。スチールの方がステンレスと比較し価格は安いですが、錆などの耐候性や耐久性はステンレス製の方が優れています。形状も異なります。

 

 

2.のれん商品の特長と事例紹介

2-1.機能別商品の特長

ミエール一般制電

標準的なフラットで優れた透明性を有したフラットタイプ。

ミエールライン一般制電

高い透明度を有したべたつき防止のラインタイプ。

MAGLEN(マグレン)

シート両端にマグネットを付けシート同士が連結することで密閉性アップ。

オプトロンカーテン

グリーン色で高い防虫効果(虫の光誘因阻止率80%)のある、食品工場で実績豊富なリブ付き防虫グリーン。

オプトロンカーテンCG

防虫効果と採光性を備え、明かりを採り入れる目に優しいクリアグリーン色。リブ付き。

ミエール防虫防炎制電

紫外線カットにより優れた防虫効果と防炎性能を加えたフラットタイプ。

ミエール防虫制電

紫外線カットにより優れた防虫効果を発揮するフラットなタイプ。

ミエールライン防虫制電

紫外線カットに優れた防虫効果を発揮したべたつき防止のラインタイプ。

ミエール防炎制電

優れた防炎性能を備えたフラットタイプで消防法の防炎適合品。

ミエールライン耐寒

優れた耐寒性と、ライン状の突起によるべたつき防止のラインタイプ。-30℃環境で実績あり。

ミエールスモーク制電

スモーク色による半遮光(日除け)のフラットタイプ。(在庫限り)

※現在国内で不燃性のれんシート(不燃性ストリップ型ドアカーテン)を製造しているメーカーはありません。既存の不燃シートをのれん状に加工することは可能です。(厚みは薄くなります)

 

2-2.節電対策の事例

工場内の出入口にのれんビニールカーテンを設置することで、夏場の暖気の侵入、冬場の冷気の侵入を防ぎ空調の節電を目的としてます。室温を維持することができ、空調の省エネ対策に繋がります。

出入口の空調効率改善

エアコンを稼働させても空調の効きが悪いため、出入口に施工。出入りの頻度が多いためラップなし仕様にて。

マグネット付きタイプ

既存ののれんタイプより隙間がないものに取り換えたいとのことでマグネット付きタイプを施工。

搬入口の寒さ対策

屋外や搬入口からの寒さ対策(冷気侵入対策)のため施工。

2-3.空間の間仕切りの事例

大きな倉庫を局所的にのれんビニールカーテンで間仕切り、作業場を区切ることでそのエリアに適した環境を創り、作業エリアの効率性の向上、動線を図る目的です。

作業スペースの確保

工場内の一部の出入りを妨げないよう局所的に間仕切り作業スペースを確保した事例。

加工場の間仕切り

食品工場で加工工程の異なる加工場を間仕切。可燃物を扱うため防炎タイプを施工。

工場の区分け

工場内の荷物置き場と加工場の区分けとして一般制電タイプを施工。

2-4.防虫対策の事例

夜間の屋外からの虫の侵入が大きな問題となる工場や倉庫の防虫対策として、のれんビニールカーテンを設置し、照明等に含まれる紫外線をカットすることで光に集まる虫の侵入を防ぐ目的です。食品工場の異物混入対策、印刷工場や物流倉庫の虫対策など衛生管理が求められる現場に最適です。

出入り口の防虫対策

大型ビニールハウス出入口の防虫対策として。フォークリフトや機材の行き来もあり作業効率を上げるため、のれんタイプを選定。

搬入口の防虫防鳥対策

フォークリフトの出入りがありカーテンの開閉の手間を減らしつつ、倉庫への防虫と鳥害対策のため施工。

工場の防虫対策

工場内への虫の侵入を防ぎつつ、リフトや台車もそのまま通過するために施工。

2-5.風雨対策の事例

フォークリフトだけでなくトラックの出入りもある配送センターの出入口に風雨の吹き込み防止のため施工。

2-6.保冷用途での事例

食品工場の冷凍倉庫の保冷用として、フォークリフトの搬入出が多い出入口の冷気が逃げるのを防ぐため施工。

2-7.防音対策の事例

材料を粉砕する機械が並ぶエリアからの稼働音がうるさくて作業に集中できず、防炎性ののれんビニールカーテンで騒音対策。

2-8.カタログを見る

MAGLEN(マグレン) マグネット連結式のれんビニールカーテン

マグネット連結式
のれんカーテン

のれんビニールカーテン(ストリップ型ドアカーテン)「アキレスミエール」

一般・防炎・耐寒・防虫ミエール

防虫のれんカーテン「オプトロンカーテン」

防虫のれんカーテン
(グリーン)

3.のれんビニールカーテンまとめ

  • のれんビニールカーテンは開閉の手間なく通行が可能。
  • 空間の間仕切り用途、節電対策、防虫対策などの目的で使用される。
  • 生地の種類、生地の幅や厚み、ラップ幅、吊り下げ金具など用途別で選べる。
  • 石塚株式会社ではのれんシートの販売から金具取付加工、現場調査、施工まで一貫して対応可能。

 

3-1.お問い合わせ

各種お問い合わせは以下ボタンよりフォームにて24時間お受付しております。

まずは商品の質問や相談をする

のれんビニールカーテンについてのご質問やご相談、納期や出荷時期の確認などお気軽にお問い合わせください。
また各種ビニールカーテンの生地サンプルにつきましては、2~3営業日以内に発送させていただきます。(商品によってはご用意できないサンプルもあります。一度お問い合わせください。)

3-2.お役立ち情報

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ビニールカーテンの特長

①目的に合わせた機能を選べる

帯電防止や防虫だけでなく、防炎、UVカット、不燃、耐候、遮熱、耐熱、透明、不透明など使用目的や用途に応じた機能を付与したビニールカーテンを選ぶことが可能です。

②形状を選べる

本記事で解説した、のれんビニールカーテンだけでなく、大きく分けて1枚物タイプ、蛇腹式のアコーディオンタイプから取付箇所や目的・用途に応じて形状を選ぶことができます。

③現場に合わせて加工ができる

ビニールカーテンは加工しやすく、現場に合わせて様々な仕様に加工することができます。
出入口用のファスナーを付けたり、部分的に切り欠きを作ったり、ポールを付けたり、接続用の面ファスナーやマグネットを付けたりすることが可能です。カッターやハサミで簡単に切断できますので、工事現場での調整も可能です。

④施工・撤去がしやすい

パネルなど他のパーティションと比べて軽量で、施工や撤去工事が容易です。そのため短納期でのご要望にも応じることができます。レイアウト変更の際も、パネルなどより比較的容易に対応できます。

⑤低価格である

パネルなど他のパーティションと比べて安価です。大掛かりなものが必要ない場合はビニールカーテンをご検討ください。


記事は石塚株式会社(弊社)が執筆しました。
弊社は創業以来、60年以上にわたり軟質PVCを加工した「ビニールカーテン等の産業資材」や「手帳カバー等の文具雑貨」などプラスチック製品の製造販売を行っており、2023年に東京商工リサーチの調査により「ビニールカーテンに関わる売上高No.1」に選ばれました。
弊社ではビニールカーテンの素材販売、加工品の販売、現地調査、現場施工まで全て対応することが可能です。
透明・糸入り透明・ターポリン、メッシュシート、テント生地、養生シートなど豊富な種類のシートをオーダーで販売し、用途や現場状況に合わせた加工、下地の種類や取付方法に合わせレールや金具などの部品で最適な方法をご提供します。ビニールカバーや簡易ブースへの展開も承ります。

「電気代の高騰で安価な省エネ対策をおこないたい」、「作業現場が暑く作業がつらい」、「工場内に虫の侵入や異物の混入で品質が安定されない」など、モノづくりの現場環境をビニールカーテンで改善します。

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